~戯語感覚~

文学、思想、そしてあるいはその他諸々

エッセイ

《さまざまな箱男》   

小説『箱男』の発想は、作者の安部公房が実際に目撃した一人の実在の浮浪者に由来している。東京上野で行われた浮浪者取り締まりを見物に行った際、上半身がすっぽり入るくらいの段ボール箱を被っている浮浪者を見かけた。取り締まっている警察官たちは、そ…

《箱男》のいるところ。 ~箱男を救済せよ!~

『箱男』は学生時代から何回も読んできた。 安部公房の小説の中では、『砂の女』、『他人の顔』、『燃えつきた地図』と並ぶ傑作だろう(『終りし道の標べに』『けものたちは故郷をめざす』などの実存シリーズを除けば。) 箱男にはいろいろ書きたいことがあ…