~戯語感覚~

文学、思想、そしてあるいはその他諸々

おちゅーんLive!『烈戦ピン下一武道会』観てきた!!!

たびたび当ブログでも取り上げている配信番組『おちゅーんLive!』 その公開収録《烈戦ピン下一武道会》を大阪・肥後橋にあるアワーズルームにて観てきました。 ピン下一・・・? イベントが行われたのは、11月11日。 そうポッキーの日、否、否、否、ピン芸人…

『儒教と中国ー「二千年の正統思想」の起源』読んだー㊦ー

・〈魏の正統性と鄭玄〉 新たに出現した「名士」たち。貧しい出身であっても人物が評価されれば「名士」になれ、その評価を基に行く行くは貴族にもなれるという道が開けた。それは当然、社会に流動性を生み出す。豪族たちは経済力ではなく、学問を修めさまざ…

『儒教と中国ー「二千年の正統思想」の起源』読んだー㊥ー

前回は「新」王朝まで書いたが、今回はその続きの後漢時代以降について。 王莽が讖緯思想を使って王権を奪取したように、光武帝・劉秀も讖緯思想、とりわけ図讖と呼ばれるものを重視した。図讖とは、龍や亀が背負って示したという聖なる図のことである。劉秀…

『儒教と中国ー「二千年の正統思想」の起源』読んだー㊤ー

この本が扱っているのは、前漢・新・後漢・魏(三国時代)・晋・南北朝時代の約5~600年間の出来事である。この期間にいかにして儒教が、王朝の正当化に資する理論となり、国教となり、仏教によって相対化されるようになったかの変遷を、儒教の諸テキストの盛…

前漢・新・後漢・魏・西晋・東晋 皇帝一覧表

次から書く記事のために、中国の漢・魏晋南北朝時代の皇帝一覧表を予め載せておきます。(以下ウィキペディアからの引用です。) 前漢太祖(劉邦、在位紀元前206年 - 紀元前195年)恵帝(劉盈、在位紀元前195年 - 紀元前188年)少帝恭(劉恭、在位紀元前188…

加地伸行『儒教とは何か』読んだー㊦ー

〈経学の時代 下〉 ・三教時代 儒教は、原儒時代の淫祠邪教的な宗教性を抑圧し、脱魔術化して礼教性を高め、経学という新しい学問を起こして時代のニーズに応えた。儒教が国教化した漢代は、また同時にいかがわしい怪異の流行した時代だった。脱魔術化した儒…

加地伸行『儒教とは何か』読んだー㊥ー

この『儒教とは何か』という本は、中国における儒教の発達・発展を以下のように時代に沿って4段階に分ける。 ⑴:原儒時代 前6世紀以前 ⑵:儒教成立時代 前6世紀~前2世紀 ⑶:経学時代 前2世紀~20世紀 ⑷:儒教内面化時代 現代~未来 前回書いた分は、⑴と⑵に…

加地伸行『儒教とは何か』読んだー㊤ー

この本を読んで、仏教プロパーだとずっと思っていた物事が実は儒教に由来していると知って驚いた。例えば、「墓」。仏教では骨は単なるモノにすぎないから特別埋葬もせず、拝みもしない(まあ仏舎利という例外もあるが)。儒教においては頭蓋骨が特別の意味…

初期議会  ~日清戦争への道➁~

◎第5回帝国議会 ( 1893年(明治26年)11月28日 - 1893年(明治26年)12月30日) 星亨・衆議院議長 不信任決議案可決⇒しかし居座る 与党化した自由党VS野党硬六派の対決 (硬六派:立憲改進党 自由党との民党連合がうまくいかなかったため対外硬派に転向 東洋…

初期議会  ~日清戦争への道①~

第1回衆議院選挙 (1890年 (明治23年) 7月1日) 山県有朋内閣(1889年(明治22年)12月24日 - 1891年(明治24年)5月6日) 議席:立憲自由党(板垣退助) 130議席 民党 大成会(増田繁幸) 79議席 吏党 立憲改進党(大隈重信) 41議席 民党 …

~核時代のトリックスター~

「あさま山荘事件」をご存知だろうか? リアルタイムに知らなくても、よく戦後重大事件史とか、昭和10大事件簿みたいなタイトルでテレビの特番が組まれて、この事件は必ず採り上げられるのでテレビをよく見た世代の人なら知らない人はいないだろう。 連合赤…

おちゅーんlive100回記念イベント『笑えない話グランプリ2017』観てきた。

以前このブログでも書いた kurikakio2016.hatenablog.com ネット配信番組の『おちゅーんLive』がこのたびめでたく100回目の配信となった。それを記念するイベントが、大阪アングラ・サブカルの聖地の一つと言って過言ではない、かの有名な「味園ビル」の2階…

医学ドラマ『済衆院』観た➁~「人」とは何か?~

前回は物語そのものの感想を書いてみたが、今回はその物語に触発されて(と言いつつ以前からうっすら頭にあったことだけど)考えたことを書いてみようと思う。 《白丁・ペクチョン》は「人」ではない、だから殺しても「殺人」にはならない。 見事なロジックで…

医学ドラマ『済衆院』観た ー①ー

朝鮮初の西洋式病院かつ医学学校である『済衆院』(チェジュンウォン)とそこで研鑽する若い医師たちの物語。主人公は朝鮮の最下級の身分「白丁」出身のソグンゲ、ライバルに名門両班家のペク・ドヤン、ヒロインは中人階級で訳官の娘ユ・ソンナン。 (左・黄丁…

ドラマ『朝鮮ガンマン』観た。~パクユンガンの夢~④

これまでドラマのあらすじを追ってきたが、これは当ドラマの半面でしかない。残る半分とはもちろん、ユンガンとスインのラブストーリーである。歴史の大きな流れの中で、ユンガンとスインの二人が自分を見失わなかったのは、二人の愛があったからだと思う。…

ドラマ『朝鮮ガンマン』観た。~パクユンガンの夢~③

実行犯だったウォンシンを倒したユンガンは、残った仇の一方である黒幕キムジャヨンを内偵する。 するとクーデターを企んでいることが判明した。その証拠を押さえるためにユンガンはキムジャヨンの屋敷に潜入し、とうとう謀反の揺るがぬ証拠である〈スホゲ〉…

ドラマ『朝鮮ガンマン』観た。~パクユンガンの夢~➁

ユンガンはついに父を殺した銃使いがチェ・ウォンシンであることを突き止め、仇を討つためにウォンシンの館にのりこみ、彼を殺す間際まで追い込む。しかしいざ止めを刺そうとした瞬間、ウォンシンの娘・ヘウォンが父にしがみついて「父を撃つなら、私を先に…

ドラマ『朝鮮ガンマン』観た。~パクユンガンの夢~①

いや~TVドラマなんか最後まできっちり見るのは何年ぶりであろうか? しかも韓流ドラマである。うちの母親が朝から晩まで熱心に見ているが、まさか自分が見ることになろうとは思いもしなかった。映画なら長くても3~4時間くらいだが連続ドラマとなると何倍…

来年の抱負など 

このブログはもともと『文藝戯語』というのタイトルでやり始めたのだが、その掲げた名に反して映画やら、音楽やらについて書いても、肝心の「文芸」についてはほとんど書かずにいて、流石に《羊頭狗肉感》ハンパねェーって感じになったので今の『戯語感覚』…

姜尚中『ナショナリズム』レポート➁

⑶国体ナショナリズムの生成と変容 「国体」はいかにして生まれたか?そして時間の流れの中でどのような変成作用を受けてきたかを考えるのが『ナショナリズム』のテーマである。姜は国体の始原を、本居宣長にみる。宣長は幕末に盛んになった海防論による地政…

姜尚中『ナショナリズム』レポート ①

ナショナリズムとは何か?これを定義するのは難しく骨の折れる仕事である。それは日本語訳としても、国家主義、国民主義、民族主義、国粋主義等々と訳されるし、イメージとしては上記のほか更に、外国人嫌い、排他主義、帝国主義、愛国主義、ポピュリズムな…

好きな韓国映画 (1)

前回の更新から、幾星霜・・・・・ いや、およそ一ヶ月ぶりになりますな。 今日はまったりと、力を抜いて書きたいと思います。 テーマは《韓国映画》 最初に観た韓国映画は巨匠イム・グォンテク監督の『風の丘を越えて/西便制』 この映画で〈パンソリ〉とい…

ユン・ジェギュン監督 映画『国際市場で逢いましょう』観た。~最も平凡な父の最も偉大な物語~

韓国映画『国際市場で逢いましょう』観た。 この映画は、韓国映画史上2位の観客動員を達成した作品だそうだが、そんなことは全く知らず、独立系の映画かな、などと勝手に思い込んで観てしまった。 ストーリーは、次のようなものだ(公式サイトからの引用)…

柄谷行人『世界史の構造』を読んだ ー(12・結)

まとめと感想 「世界史の構造」について書き始めたのが、4月の中頃。 8月ギリギリの前回でやっと終わって約4ヶ月・・・ 最初のほうはもう忘れかけてる・・・・・ ので、ここで他のことは忘れてもこのことは忘れないでください!という論点を、備忘録とし…

柄谷行人『世界史の構造』を読んだ ー(11)

世界共和国へ (ⅰ)資本と国家への対抗運動 これまでの資本との闘争には二つの欠陥があったと、柄谷は指摘する。 ① 資本を国家によって抑えようとしたが、それはむしろ国家を強化するだけであった。 ➁ 闘争の場が、生産過程に偏っていた。 ①はそのまま20世…

柄谷行人『世界史の構造』を読んだ ー(10)

アソシエーショニズム 普遍宗教は共同体、部族、国家を越えた地点で初めて存立可能となる。共同体から切り離された個々人が、普遍宗教の「神の力」によって再び結びつく。しかし、例えばキリスト教は、国家の枠組みを越えた存在となったが、結局ローマ帝国の…

柄谷行人『世界史の構造』を読んだ ー(9)

ネーション(国民) 国家は略取と再分配という交換様式Bに基づき、産業資本は商品交換という交換様式Cに基づいている。近代国家はネーション=ステートと形容されるが、それはネーション(国民)とステート(国家)という異質なものの結合体なのである。国…

柄谷行人『世界史の構造』を読んだ ー(8)

交換様式Cが支配的な社会構成体は産業資本主義とともに初めて歴史上に現れた。これは、氏族社会、国家の出現と並んで画期的なことなのである。 産業資本 (ⅰ)産業資本と産業プロレタリア 一般に商人資本は流通から利潤を得(安く仕入れて高く売る)、産業…

柄谷行人『世界史の構造』を読んだ ー(7)

近代国家 柄谷は近代国家を、国民国家から考えずに、絶対主義王権から考える。国民国家から考えると幾つかの本質的な問題が曖昧にされてしまうからだ。 (ⅰ)絶対主義王権 東ローマ帝国やイスラム帝国の周辺に位置していた西ヨーロッパでは、皇帝のような普…

小さい宇宙。 さよなら、吉良知彦・・・

zabadakの吉良さんが亡くなった。 56歳だったそうだ。 若すぎる。 今年ザバダックはちょうど30周年迎えたところだったのに。 ツイッターには亡くなったという7月3日付のツイートが残ってる。 最後のツイートは、ダッカのテロに関するものだった。 亡く…